社員稼業

政治とカネの問題で揺れた衆議院解散総選挙が終了しました。大方の予想通り自民党・公明党の大敗となり、一方で立憲民主党と国民民主党が躍進しました。その際、各メディアから聞こえてくるのは国会議員のいわゆる「永田町」と我々「一般人」との考え方の温度差についてでした。今回、「永田町」側は自らの理論で物事を考え、それがまるで正論であるかのように対応してきました。間違いなく国民の声は「永田町」に届いていたはずです。それが全く生かされず残念でなりません。

会社経営についても同じことが言えると私は考えております。「経営者」と「社員」の考え方が違うのは当たり前ですが、お互いの視点で物事を感じ取ることが必要です。この会社で働くことが楽しい、誇らしい、共に成長したい などの高い満足感や高揚感が得られるようにするためのヒントがそこにはあります。経営者にこの感覚が無くなるとその会社運営は厳しいものになるでしょう。もちろん経営者として譲れない点も多々ありますが(笑)

一方で社員もそれに甘んずることなく自らが会社の代表・顔であるとの自負を持って仕事に取り組むことが必要です。それこそパナソニック創業者である松下幸之助さんが説いた『社員稼業』です。社員は「任せられた仕事においては責任ある経営者」であり、その逆は「指示待ち人間」で、厳しい言い方になりますが創意工夫に乏しい仕事に終始携わる社員です。これには職種は関係ありません。

一例ですが、今年の社内旅行は若手のメンバーに運営をすべて一任しました。旅行先や旅行会社の選定、企画立案、スケジュール管理などメンバー全員が1年半かけて作り上げてきました。メンバー一人一人が自ら創意工夫した結果、全社員が南国沖縄を満喫できた大変素晴らしい社内旅行となりました。まさにこれこそ「社員稼業」でしょう。

あらためて彼らに感謝申し上げます。

さて、今年の衆議院選では女性の当選が過去最多の73名になりました。これは全体の16.1%にあたります。立候補者も初めて2割を超えたそうです。 当社も女性活躍推進プロジェクトが発足して4年になります。女性管理職の割合も全体の5%を超えてきましたが上記に比べるとまだまだですね。男女関係なく会社の管理職として働きたいという土壌形成も経営者の大きな仕事です。私もまだまだ社員から学ぶことが山ほどあります。これからもご指導をよろしくお願いします。