免許更新
大阪に戻ってきて4年半が過ぎ、大阪で初めての運転免許更新案内が来ました。
コロナ禍の更新ということで、事前予約が必要とのこと。
早速予約をしようとスマホで日程を確認するとすでに1か月先まで予約が満杯でしたが、何とか平日の午前中に確保が出来ました。
当日は少し早めに免許更新場所である光明池運転免許試験場へ到着。
予約は分単位の時間指定にも関わらず、最初の受付に1時間以上待たされ、ゴールド免許更新に4時間かかりました。
驚きなのが、受付待ちが長蛇の列にも関わらず、対応職員はわずか2名のみ。
これが民間企業でしたらクレームどころの騒ぎでは無いでしょう。
大阪府民の皆さんは意外と我慢強いですね。
折角なので私が以前住んでいました福岡県と比較してみましょう。
・大阪府の免許更新場所は門真と光明池の2か所のみ。
・福岡県は4か所+ゴールド免許専用者の免許更新場所が2か所で計6か所。
特にゴールド免許更新専用センターは福岡市の天神(大阪で例えるとキタ・ミナミ)にあり、アクセスも良好。ここでの免許更新は約1時間で終わるため、県民にとっては非常に生産性が高い更新手法です。
これだけ見ても両府県警の取り組みの違いが表れています。
大阪府民の免許保有者数は511万人とのことです。全国のゴールド免許の取得者の割合は56%なので286万人がゴールド免許保持者です。福岡県の免許保有者数は330万人で、ゴールド免許保持者は185万人。
次にゴールド免許更新のための総所要時間も比較してみましょう。
【大阪】4時間×286万人=1,144万時間 【福岡】1時間×185万人=185万時間。
両府県の人口差はあるにせよ、その差は959万時間と歴然です。仮に1時間当たりの賃金を2,000円で計算すると福岡と比べて大阪は192億の損失になります。
大阪府警がすべきことはもうお判りですね。
と言いつつも、ついに日本国が免許更新のデジタル化に向けて重い腰を上げました。これについては多くの国民が賛同しているとのこと。ではなぜ、今まで誰もが思っていたことが改善されなかったのでしょうか。
おそらく我々は「免許更新には一定の時間がかかるのが当たり前」という訳のわからない概念に抑え込まれていただけです。ですので、この時点で思考が完全に停止していたのです。
このように我々の日常においても当たり前のことが当たり前になっていないという事例が沢山あります。特に仕事においてはそれが如実に表れてきます。皆さんも日々の業務活動を行うにあたって、今一度立ち止まって考え直すことが効率化の近道ではないでしょうか。
「霞が関の常識は世間の非常識」この揶揄する言葉は実は我々に向けられていたのかも知れませんね。