新型ウイルスの影響により、私たちの生活スタイルも大きく変わりました。
その中で、今まで当たり前にお店で購入できていた商品が手に入らなくなり、いわゆる“転売ヤー“なるものが台頭してまいりました。
不織布マスクや消毒液などのウイルス予防に関する商品やニンテンドースイッチ・ボードゲームなどの家ごもりグッズが、通常の倍以上の価格で販売されています。

しかもこれが大手ECサイトの仮想店舗などで平然と取引が行われているのには驚きです。
昔は多くの商品にメーカーが定めた「定価」がありましたが、今は「希望小売価格」、または「オープン価格」となっており、販売業者が自由に値決めできるようになっています。これは違法でもなく合法なのです。

このような行為は個人的には腹が立ちますが、商売の知恵の一つであると自ら言い聞かせています。
需要があれば価格は上昇し、逆になくなれば価格は下落する。これはワルラスの安定性理論でも定義されています。

ここからは不織布マスク(以後マスク)を例に価格の検証をしてみましょう。
コロナ禍以前は、マスクは1枚10円程度で安定的に販売されていましたが、この時期を境に1枚あたりの平均価格は78円まで跳ね上がりました。
マスクは主に花粉症対策や風邪・インフルエンザ予防に使用されておりました。日本の人口の約4割が花粉症で、そのうち75%がマスクによる予防対策をしているとの統計が出ております。

単純計算ですが、以上の数字から日本のマスク需要はこの期間に一気に3倍に膨れ上がったことになります。
合わせて、この時期はマスクの供給量が大幅に減少しました。
海外(主に中国)からのマスク輸入が止まったことは周知の事実です。海外製のマスクは全体の80%を占めておりそのうち77%が中国製です。結果、約62%のマスクが市場から消えたことになります。つまりマスク需要は3倍、マスク供給は62%減となりました。単純計算しますと1枚10円の7.9倍の価格である1枚79円が需要と供給のバランス価格であることが読み取れます。

つまり、この平均価格78円は妥当であるとの結論に至りました。その後、5月中旬になると、マスクの平均価格は1枚40円まで下がりました。需要数は一定のままと変わらないと想定すると供給量は以前の75%まで回復したことが計算で読み取れます。
(これらの計算は私の勝手な推移ですので間違っていたら申し訳ござません)

このように物事をデジタルに考え、その理由や結果を検証することで経済の流れや仕組みを調べるのも実に面白いですね。

最後に・・・。我が家に田舎の実家からあるものが届きました。人生ゲームです。子供たちにとっては素敵なプレゼントであり、この供給不足の折、まさに奇跡です。そのため、仕事が終わって自宅へ帰ると子供たちから「一緒に遊ぼう」攻撃の毎日です。テレビを見て晩酌しながら一人でまったりと過ごす時間が夢物語で終わる瞬間です。

あぁ、これは完全に計算外だ・・・