プレミアム品質

ここ最近のウイスキー人気は異常なほどで、原材料不足によりそれは一層拍車が掛かってきました。特に山崎・響・竹鶴などのジャパニーズウイスキーは入手困難な一品です。定価で購入できる可能性は限りなく低く、もはや庶民が気軽に飲めるお酒ではなくなりました。

それらウイスキーの製造と販売を日本に根付かせた会社の一つがサントリーであるのは周知の事実です。その功績がある一方、ビールに関しては45年間赤字続きだったことはあまり知られていません。45年間もの期間の赤字事業部門を存続させてきたこと自体、経営者の立場から考えるとあり得ない話です。シェアにおいても大手ビールメーカー4社の中でも断トツの最下位です。

その赤字を黒字化へ転換させたのは「プレミアム」戦略だと言われています。つまりこれが他社との差別化を図るための一石を投じることとなったのです。

「ザ・プレミアム・モルツ」という名称を名付け、敢えて他社よりも高い価格設定を打ち出すことで高級ビールの地位を獲得。また、モンドセレクションの最高金賞を3年連続獲得することで、高い品質をアピールすることができました。そして、CM戦略ではロック界の帝王・矢沢永吉さんを起用することでNo.1のイメージを我々に植え付けました。

結果、「ザ・プレミアム・モルツ」の売り上げは前年対比4倍の大ヒット商品になり、今日に至ります。

他社との差別化が功を奏した良い事例でしょう。新たな「プレミアム」というジャンルを確立できたのは、サントリー創業以来の“やってみなはれ”の精神をとことん貫いた結果です。創業者の鳥井信治郎氏もさぞかし喜んでいることでしょうね。

我々も同じです。他社と同じことをしていての成長はあり得ません。自らの品質を高め、ブランドを確立してこそ、お客様や仕入れ先様に選んでいただけるようになるのです。

『日本電商品質』を高めるためにはどうしたらいいのか?日々、自問自答を繰り返してはいますが、未だはっきりとした答えは見つかっておりません。ただ一つ言えることがあります。それは人が成長すれば企業は成長することができ、人の成長こそが企業の品質向上に不可欠なピースだということです。

皆さんは昨日の自分と比べて今日の自分は成長しましたか?些細なことでも構いませんので、まずは身近なことから少しだけ意識をしてみましょう。

そういえば昔、あるメーカーの担当者が頻繁に言っていた言葉を思い出しました。

『日々成長』 今思うと素敵な言葉ですね。