時代の変化
先月、久しぶりに娘の授業参観に出席して教育現場の大きな進歩に驚きを得ました。
その驚きの内容とは電子黒板の円滑な活用についてです。私自身も小学校の免許を取得した経歴があり、教師としての教育実習も2回ほど経験しましたが、その当時の授業とは大きく様変わりしていました。
近年、教育現場ではICTの活用が急速に進み、その中心的なツールとして「電子黒板」が注目を集めています。従来の黒板やホワイトボードに代わり、デジタル教材やインタラクティブな機能を備えた電子黒板は、授業の質を大きく向上させています。従来の「教える授業」から、生徒が主体的に考え、発表し、議論する「学ぶ授業」への転換が求められる中、電子黒板はその変革を加速させています。 その変革の内容とは“生徒の集中力の向上”と“時間の有効活用”だと考えます。これを一言でいうと『授業の生産性向上』ですね。
電子黒板は大画面で鮮明に教材を一気に提示できるため、教室のどの席からでも見やすく、生徒の視線が自然と前方に集中します。先生がパソコンのボタンをワンクリックするだけで説明文章や回答文章が前面に表示されていきます。実際、生徒はそのスピードについていくのに必死です。
これにより板書の時間が大幅に削減され、授業のテンポが向上。浮いた時間を生徒の主体的な学習に充てることができます。特に先生が生徒に背を向けて黒板に文字などを書き込むことが無くなりました。私が学生の頃は先生が背を向けた瞬間、自分の消しゴムをちぎって前のクラスメイトに投げつけることは日常茶飯事でした。こっそりと手紙を書いて友達同士で回しあったり悪ふざけをしたことなどは素敵な思い出です。
余談ですが、女子高校生が授業中に手紙を回したことが無いと答えた割合は6割弱だそうです。今はスマホがあるのでその行為自体に必要が無いのでしょう。手紙からLINEなどのSNSを活用することが彼女らにとっては生産性の向上です。これも時代の流れです。
このようにICTの有効活用事例を紹介しましたが、私の息子は従来通り紙ベースで宿題をこなしています。これについては昭和の時代も今も同じですね。唯一の違いは紙が“ざら半紙”ではなく綺麗な“コピー紙”になったくらいです。ちなみに“ざら半紙”は関西弁です。一般的には“わら半紙”と呼ぶそうです。皆さんご存じでしたでしょうか?
さて、自宅でその様子をのぞき込む父。淡々と宿題をこなす息子。どうやら社会科の宿題らしい。
問題.岡山県で生産される伝統的工芸品の焼き物は何ですか。 回答. ゆうぜん 焼き
問題.香川県の昔の国名を答えなさい。 回答. さぬき 国
問題.香川県の丸亀市で生産される伝統工芸品は何ですか。 回答. 丸亀 せいめん
息子よ。うどんは工芸品ではないぞ…。

