飲みにケーション

10月31日の衆議院選挙からはや1ヶ月が過ぎ、振り返ってみれば与党の粘り勝ちという結果に終わりました。
一方、野党では日本維新の会が大躍進となりました。
大阪府のコロナ対応の取り組みや吉村知事の高い知名度によるものが勝因の一つと考えます。

そんな最中、ある維新の新人議員が「文書通信交通滞在費」についてSNSで疑問を投げかけました。いわゆる毎月100万円の非課税・領収書ナシ問題です。

では、この手当が非課税になるとはどういうことかをもう少し掘り下げてみましょう。
国会議員の歳費(給与)は年間約2,200万円です。手当として文書通信交通滞在費と立法事務費で年間約2,000万円支給されており、合計約4,200万円となります。
手当は全て非課税なので、国会議員の所得税は428万円、住民税は174万円、社会保険料は222万円となります。
結果、手取り額は1,376万円(課税後の手取り)+2,000万円(手当)=3,376万円です。

これは年収195万円から330万円程度の会社員が納める所得税と同レベルの税率なので、国会議員がいかに恵まれているかが一目瞭然です。
彼らがこの特権を手放したくない気持ちはよくわかります(笑)

仮に手当の収入がすべて課税対象となった場合、所得税は1,255万円、住民税は378万円、社会保険料は233万円となります。
結果、手取り額は2,334万円となり、その差は1,042万円にもなります。
国会議員は衆参合わせて713人いますので、彼らの税金や社会保険料が年間約74億円分未納である計算となります。

キチンと税金を納めている我々からすれば、到底納得できる制度ではありません。
次の国会で各党の対応が楽しみです。会社員にとって12月は年末調整の時期でもあります。
この話題をきっかけに各種税目について興味を抱き、納税について勉強してみるのも良いかもしれません。

さて、永田町の常識は世間の非常識とよく言われますが、我々の業界も同様な事情があるのではないでしょうか?
「当たり前のことを当たり前で無い」と考えることが成長の第一歩につながると私は考えております。

例えば、コロナ禍前と後では飲みニケーションが必要だと考えている人の割合が逆転しました。
これはお酒を介してのコミュニケーションの必要性に疑問を抱くようになったためです。
結果、お酒を介さない交流の方法を模索する必要が生まれてきます。

これこそ新しいビジネスチャンスにつながるポイントです。
我々一人一人がこのような意識を持って、あえて現状バイアスから外れてみるのも一案ですね。
ちなみに私は飲みにケーションが大好きなので現状キープでお願いします。