生理痛体験研修を実施しました

■研修の背景
弊社では「女性活躍推進プロジェクト」という、女性の働き方やキャリア形成など様々なテーマを議論し、 社員の意見を取り入れながら制度化する活動をしています。 活動のなかで、女性の生理痛を男性も体験できる研修があることを知り、男女関係なく 「女性特有の健康課題を知る機会になれば」という思いで研修実施に至りました。
日程:2025年3月21日(金)16:00~17:00
場所:株式会社日本電商 東大阪拠点 大会議室
内容:① ダイバーシティ促進意義/生理についての講義
② 生理痛VR体験デバイス「ピリオノイド」を用いた生理痛体験
講義/研修:株式会社リンケージ 山嵜様
参加者:参加者61名 〔男性58名 女性3名〕
疑似体験を希望する従業員 20名[男性19名/女性1名]

■研修内容
体験会当日は生理痛の基本知識を学ぶ講義の後、生理痛VR体験デバイス「ピリオノイド」を用いて生理痛の体験を実施しました。

「ピリオノイド」は、電極パッドを下腹部に装着し、電気刺激を下腹部に与えることで生理痛や不快感を再現する装置です。
今回、疑似体験を希望する当社従業員20名(管理職の男性社員19名、女性社員1名)が体験しました。
~生理痛体験研修について~
ピリオノイド(生理痛VR体験デバイス)を使用した生理痛体験と、女性の健康に関するセミナーを実施します。
異性間はもちろん、同性間でも生じる体感の違いを実際に経験し、相互理解を深めることができます。
また、生理痛に限らず、持病や疾患を抱える方々がより働きやすい職場づくりを目指して、ワークショップも実施します。
■生理痛VR体験デバイス体験者の声

■女性体験者の声
生理痛体験をした後に「実際の痛みはあんな感じ?」と聞かれたのですが、何がどう違うのか。講師の方もおっしゃっていたように、痛みを言葉で表現するのはとても難しく、うまく伝えたかったのに伝えられませんでした。
実際に生理痛が重くて苦しんでいる方々も、こうしたもどかしさを感じているのかもしれません。
痛みの程度や感じ方は人それぞれ異なるため、今回の体験を通じて「理解できた」と一概には言えません。
それでも、生理痛のある女性は、何かしらの異変(いつもとは違う感覚)を抱えながら仕事をしているということは、感じ取ってもらえたのではないかと思います。
体調不良の程度は、本人にしかわかりません。だからこそ、女性自身も体調が優れないときには、無理をせず、自ら申し出ることが大切だと感じます。
ただ、そうしたことを言い出しにくい場面もあると思います。そのためには、まず周囲の理解が欠かせません。
そうした意味でも、今回の生理痛体験は非常に意義のあるものでした。
■男性体験者の声
女性が生理中にさまざまな症状を抱えていることは以前から聞いていましたが、その一部である「生理痛」を疑似的に体験できることに興味を持ち、「生理痛体験」に参加しました。
先に体験した男性の様子を見ると、「弱」では表情がゆがみ、「中」では悶絶し、「強」では涙を流す場面もありました。一方で、悶絶したり涙を流すほどではないものの、表情をゆがませている方や、逆に平然としている方もいて、体質などによって感じ方に個人差があることが分かりました。
体験した男性それぞれに違いはありましたが、共通して言えるのは「何かしらの違和感」を感じたということです。
女性が毎月その違和感や不調を抱えながら仕事をしていることを、実感として理解することができました。
この貴重な体験を今後どのように活かしていくかが課題です。男性が理解を示したとしても、女性全員が「寄り添ってほしい」と望んでいるわけではないかもしれません。
しかし、男女問わず「生理」について少しずつ理解を深め合える場をつくっていければと考えています。
■生理痛体験後のアンケート結果
Q.1 生理痛体験研修に参加する前の女性の健康問題に対するご自身の認識に近いものを教えてください。

Q.2 生理痛体験研修に参加したことで起きた女性の健康問題に対する認知の変化で当てはまるものを教えてください。

Q.3 生理痛体験研修に参加する前の女性の健康問題に対するご自身の行動に最も近いものを教えてください。

Q.4 前問で「女性のご家族やパートナー、職場の同僚に対して気遣う行動をしていた」を選んだ方にお聞きします。
具体的にどのような行動をしましたか?(複数回答可)

Q.5 生理痛体験研修に参加したことで、女性の健康問題に対し今後個人として取り組みたい行動に当てはまるものを教えてください。

Q.6 女性の健康問題に対し、あなたが所属する会社・団体の制度、風土に関して「こんなものがあったらよい」「こうなったらよい」と思うことはありますか?

Q.7 研修に参加する前後での女性の健康問題に対する認知の変化

今回の「生理痛体験研修」を通じて、男性が生理痛を「自分ごと」として とらえ、女性特有の健康課題に対する理解が深まったことが大きな学びとなりました。 女性も男性も共に悩み、共に解決し、共に輝ける、そんな未来社会を考えるきっかけになった、 素晴らしい研修でした。